愛知県産婦人科医会 会長あいさつ 加藤千豊
愛知県産婦人科医会は”医道の高揚、医学及び医術の発達並びに母子の生命健康を保護増進し、もって国民の繁栄を図ることを目的とする”をモットーとする組織です。現在愛知県の産婦人科医は約1000人ほどですが、殆どの医師が医会に所属しています。愛知県には4つの医学部がありますが、その垣根を超えた組織で、研修医から熟練医師まですべての世代の産婦人科医を対象に研修・教育・指導だけでなく、産婦人科診療でのルール作りも行っています。また、女性の悩みである不妊、月経異常、月経痛、更年期障害をはじめ、出産・育児に対する不安、或いは子宮癌、卵巣癌、子宮筋腫といった産婦人科腫瘍に関連する広報活動も行っています。
現在日本が抱えるもっとも重要な懸念は少子化ですが、妊娠、出産に携わる産婦人科はこの少子化対策には欠かせない役割を担っており、医会を通じて様々なアイデア、施策を講じる努力をしています。ただ一方で、予期せぬ妊娠によって虐待、貧困も起きているのも事実で、不安無く妊娠に向き合えるように、低用量ピル、緊急避妊ピルや中絶に至るまで安全な運用に努めています。
女性は一生を通じて産婦人科の門をくぐらない方はいないと言われています。
思春期から月経に関する悩み、性感染症、妊娠出産、婦人科癌、更年期障害、ひいては晩年の骨粗鬆症と、いわゆる“ゆりかごから墓場まで”の女性の人生に関わっている診療科です。産婦人科医会はこれからもその人生に寄り添った医療を届け、社会に役立つよう努力してまいりますので、どうぞよろしくお願い致します。